無愛想天使
玄関の所で、あの優しい夫婦と隼人が園長先生に挨拶をしているのを影から見ていると、私に気付いた隼人が近寄ってきた。

「乃々香、また会いにくるから泣かずに待ってろよ」

「…うぅ゙、待ってる」

恋人同士のような会話をした後、私達はお互いに手をふった。

隼人は約束通り、二〜三ヶ月に一回は会いに来てくれて、新しい生活が始まって自分も大変なはずなのに、私の心配ばかりしていた。



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