無愛想天使
「懐かしい組み合わせね」

「この前、偶然再会したんです」

「…そう。ゆっくりしていきなさい」

すぐに表情を戻して、穏やかに笑いながら去って行った。

久しぶりに会うのだから、少しくらい話しをしてもいいのに隼人は園長先生と目すら合わせなかった。

施設の中にあるブランコに座って話しをした。

たくさん、たくさん。

今の心の寂しさを埋める為と、これからの寂しさを紛らわす為に―――。



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