俺様御曹司による地味子の正しい口説き方

「俺のこと試してる?俺、杏と居ると新しい発見がいっぱいだわ。女に対してこんな可愛いとか初めて思った」

初めて?私の頭にキスを落としながらこんなに甘い人が?

「うわぁ……本当にどうしようもない人だったんですね」

「そう。過去は変えられないけどこれからは違うから。見捨てないでね」

「クスクスクス。恭一君次第ですね」

「なぁ。そろそろいい?可愛すぎて限界。俺のだって確認させて」

そういって頭に瞼に鼻に頬にキスが落ちてきて、一瞬見つめ会ってから目を閉じて唇が重なった。


何もかも吹き飛ばすような幸せすぎる甘い時間に酔いしれて、いつものように彼の腕の中で抱き締められながら目が覚めた。

一緒に朝食をとってから恭一君は話し合ってくる、と実家へ向かった。

忙しい中会いに来てくれた。
ちゃんと連絡も取ってくれる。
私を安心させてくれる。
うん、大丈夫。



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