俺様御曹司による地味子の正しい口説き方
「!!!。そ、そうですかっ、、お疲れ様です。次は是非一緒に!小早川君、行きましょう?」
彼女も自分の仕事を私に押し付けている手前強くも出られない。しどろもどろになりながら、早々に退散しようとする。
その調子で、小早川も連れていってください。
「……残念ですね。桃山さん、先に行って下さい。デスクを片付けたら直ぐに追い付きますから」
後ろから聞こえる小早川君の声のトーンが、ほんの少し下がった気がした。周りの女の子達は舞い上がっているのか何も気づいていないみたいだ。
「そ、そう?じゃあエントランスで待ってるね」
「はい」
にこやかに笑って、彼女達はオフィスを出ていった。
私は速やかに給湯室へ避難し、嵐が過ぎるのを待った。