俺様御曹司による地味子の正しい口説き方
幼馴染みの彼女、水守清香さんという事。
恭一君が先週幼馴染みの彼女と連絡がとれなかった事。
週末に実家に戻るついでにキヨさんに会って婚約者役を解消させてくる事。
でも、うまくいかずに会って謝罪したいと言われ日曜日に呼び出された事。
凄く可愛かった事。
━━━━━月曜日に待ち伏せされた事。
それを話したとたん、華ちゃんの手がテーブルをダン!と叩いた。
「それが昨日のアリバイね!ちょっとなんなのその女」
華ちゃんの端正な顔立ちが眉間にシワを寄せて歪む。
華ちゃん、怖いです。
「彼女は恭一君がずっと好きで、私に別れるように言いに来ました。で、それだけじゃなくて話はまだ続くんです」
「ちょっとまって、新しいビール出すから。飲まないとやってられないわこんな事」
いや華ちゃん、やってらんないの私ですが。
怖いから言えないけど。
「今回の婚約者役は、恭一君の日頃の行いが悪すぎて断れなかったことですが、もう1つありまして、キヨさんをストーカーから守る事もあったんです」
「ストーカー?」
そうです。と、私もごくりとビールを一口飲んだ。
キヨさんが軽くストーカーにあっていた為確実に断る口実に婚約者作り上げた事。
恭一君がそのストーカーに婚約者だと紹介された事。
その相手が桃山さんの弟だった事。
「それで、桃山が知ってたのね!」