俺様御曹司による地味子の正しい口説き方
「凄いですね、小早川君のギャップリオを見抜くなんて。さすが華ちゃんです」
ブハッ、、、っと再び小早川君が吹き出した。
「あ、杏、、、?ギャップリオってなぁに?」
肩を震わせながら華も堪えきれないように吹き出す。
「小早川君は、ワンコ王子でしょ?でも、実際は俺様王子だったんです。そういうのって、ギャップって言うんですよね?ギャップ王子になって、略してギャップリオです。小早川君は私の中でギャップリオと呼ばれています」
「クククッ、ネーミングセンス無さすぎだろ」
笑いを堪えられず口元を手で押さえながら、隣から頭を撫でられる。
「凄く素敵よ、杏」
向かいに座る華からも頭を撫でられた。
「杏ね、、、。可愛い名前ですね。僕も呼んでも良いですか?」
チワワの微笑みを向けられる。
きっと桃山さんなら大喜びであろう。
「えっ、、、嫌です」
へぇっと、目を細めて、
「貸、ひとつありましたよね」
と、言いくるめられた。
それって脅迫ですよね……。
「…………はぁ。分かりました。お好きにどうぞ」