俺様御曹司による地味子の正しい口説き方

大分酒も回り始めたか、にこやかに笑う頬がピンクに染まり始めた。

「…………ッ、別に変わらねぇよ。いつでも連れてきてやる」

「クスクスクス。ありがとうございます。ギャップリオ様。あっ!ちょっとハリウッド俳優みたいでカッコいい」

訳のわからないことをケタケタ笑う。
駄目だ。
2杯でこれか……
俺のいないところで飲ませられないな。


「そろそろ出るか」


デザートも終わり、酔いも回りきってる杏をこのまま放ってはおけない。
お手洗いに……と、杏が行った隙に会計を済ませておく。

出てきた杏は、そのままレストランを出る事にあたふたしている。
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