俺様御曹司による地味子の正しい口説き方
ため息混じりに紡がれた言葉が甘すぎて。
言葉の意味を考えてみてもさっぱり分からなかった。
顔を覆いながら頭を左右にブンブン振る。

「わっ分かりませんっっ、」

クスリ、と小さく笑われると、抱き締められながら体が傾いて、今度は恭一を見上げる格好に組み敷かれていた。両手首を恭一の手で捕まれて頭の横に縫い付けられる。

「…………いい眺め」

ニヤリと笑う恭一の悪戯な笑いかたに、ぞくりと背中に冷たいものが走った。

唇が合わさるくらい距離を縮めて。

「……昨日の事……、、、覚えてる?」





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