彼女の彼氏が決まるまで
温かいような、冷たいようなそんな不思議な風が流れた。
「夏音。」
「本居・・。」
「それで聞こえていたとしても、やっぱり正解だったと思う。だってこれ見て?私が太刀打ちできるような相手じゃないよ。」
夏音は少し笑うと、声援に耳を傾けてそっと目を閉じた。
「夏音。瞬くんや悠くんが別の世界の人だったとしても、それで瞬くんが離れていったとしても、今日だけは彼を応援しよう。全力で応援しようよ。ね?ほら入ってきた!」