彼女の彼氏が決まるまで
「ただいまー。」
ご飯が作り終わる頃、塚原が帰ってきた。
「おかえりー!まさやん‼屋上の鍵、瞬に渡したんだって?」
「あぁ。まさかあんな大胆に皆のいる前で、本居を連れ去るとは思わなかったけど。」
塚原はカバンを置きながら笑った。
「笑い事じゃないよ~。もうホント。また学校でどうなることやら。」
夏音はテーブルに夕飯を並べながら、困った顔をしていると、
「そん時はそん時でしょう。本居はそんなんでビビるようなやつじゃないと、俺は思ってるけどなー。それに、何かあっても本居もう1人じゃないじゃん。」