彼女の彼氏が決まるまで
正直、夏音が太刀打ちできる人数ではなかった。
ただ、このまま引き下がる気もさらさらなかった。
それから、どれくらいたってだろうか。
雨がポツリまたポツリと降り始めた。
「そろそろヤバいよ~紀香。こいつしつこいし、もうやめようよ・・・うち、帰るよ。」
梨奈は走って屋上をあとにした。
「なんか喧嘩みたいな変な声聞こえなーい?」
「え?そう?どこどこ?」
その声を聞き、紀香たちも舌打ちをして逃げていった。
「しつこいのは・・・どっちだょ・・・・・。」