彼女の彼氏が決まるまで
「大正解。地震あったじゃん?仕事中で・・脚立から・・」
夏音が話し始めた所で、急に渉が夏音のおでこ手を当てた。
「熱もあんじゃん・・・。」
そう言い、頭に氷を乗せる。
痛み止め飲むからと氷を返したところに、
「夏音?」
瞬が声をかけてきた。渉は慌てて、氷を自分の足につけて痛そうにする。瞬が夏音の彼氏だということをわかっているからだ。
「瞬・・・お疲れ・・。」
「お疲れ。」
瞬が渉を指差すと言いにくいと思ったのか、渉が返事を返す。
「俺が足ひねっちゃって、氷持ってきてくれたんだよな。ありがとな。」