彼女の彼氏が決まるまで
塚原より先に夏音は下へと降りた。
足取り重く校庭へと向かい、席についた。
ダンスが終わればあとは学校対抗を見るだけ。
それまで耐えれば。
いよいよ、ダンス。
痛み止めも飲んであるしと覚悟を決め、一度目をつむってからそっと目を開け、笑顔で歌いながら踊った。
なんとか踊りきると、
「かのちゃーん!」
みあと亜美が抱きつく。
「終わった・・・。」
夏音はその場で座り込んだ。
みあも亜美も体調が悪いのかと心配になったが、夏音はニッコリと笑い立ち上がって退場した。
それから席につき、しばらくは記憶がない。