彼女の彼氏が決まるまで
瞬
次の日のお昼。
夏音は携帯電話を片手に病室を飛び出そうすると、目の前に綺麗な女の人が立っていた。
「あなたが夏音ちゃん?」
「はい。」
「瞬の母です。ご挨拶が遅くなってしまってすみません。息子がシェアハウスで住むと出て行くときも、いいわねーと軽く送り出したので、なかなかご挨拶に行けずで。」
夏音はそれを聞いて涙を必死にこらえながら、
「瞬・・・くんは?」
と聞いた。
「脳死状態なんですって・・・瞬、ドナーカード持ってたのよ・・・・・。それで、ここに。」