彼女の彼氏が決まるまで
クリスマス
高校の中は瞬との思い出で溢れかえっていた。
「まさやん。時間を戻せたら、高校生からでいいからやり直したいね。またまさやんと出会って、あれやこれや楽しんだり、喧嘩したり、ハラハラしたりして・・・。ここは変わらないね。ここは変わらないのに・・瞬はどこに行っちゃったんだろうね。」
「戻ったら今の記憶もなくて、きっとおんなじように過ごしちゃうんじゃないかな。瞬は誰かになって今もきっと生きてるよ。」
夏音と塚原は屋上からの景色を眺めていた。
夕焼けに照らされた2人は、瞬を感じながらしばらく黙っていた。