彼女の彼氏が決まるまで
「そういえば、こっちもバタバタしてた時期に神山も入院してたって聞いたわ。あれは確か・・・瞬が亡くなる前だったよ。」
それだけ言うと、夏音の肩をポンっと叩いて出ていった。
悠も瞬の話はまだ長い時間はしたくないようだった。
夏音はしばらくそのまま部屋にいた。
泊まる人たちは各自の部屋に入り、塚原だけになった頃。
夏音のケータイが鳴り、部屋を飛び出した。
「かのんどこ行くの?」
「ちょっとそこまで。」
夏音は塚原に一言声をかけて、近くのカフェまで急いだ。
「お待たせー。で、用って何?」