彼女の彼氏が決まるまで
「俺がここに来たのはそういうことなんじゃないかって思ってさ。サッカーをする前に夏音と同じとこで働いたのは、夏音に幸せになってもらうためだったんじゃないかと思ったんだ。」
夏音に頼んだ飲み物を渡した。
夏音はそれを飲みながら黙っていた。
「あと、これ。」
「え?何も準備してこなかったのに。」
「いや、急に呼んだし。」
ありがとうと夏音はプレゼントを受け取ったが、変な気分だった。
自分の中でも奏と一緒にいるのは居心地がよくて、塚原や奏たちとずっとこのまま曖昧でいいと思っていたのに、奏は色々考えていたんだと感じて。