彼女の彼氏が決まるまで
瞬はまた耳を触ると、笑い返して、
「行くぞ!」
夏音の手を引き外に出た。
外に出るとそこには、羽月と悠が立っていた。
2人とはもともと夏音の入学式後にここで会う約束をしていたが、瞬がまさかの同じ高校に入学することは前日に聞かされたらしい。
「やっとか!」
悠は2人が手をつないでいるのを見て笑った。
「あ、これは・・・‼」
夏音が慌てて手を離すと、
「照れない、照れない!」
羽月はその手を掴んで、また繋ぎなおさせた。