ただお前を愛してる。⒈
最近リュウは仕事が忙しいのか、あまりこの店に来ていなかった。
「ねぇ、リュウ」
「んー?」
優しい声が返ってくる。
「リュウは何の仕事してるの?」
「んー。ヒミツー。」
やっぱり教えてくれない。
「分からない方か面白いだろ。」
なんて言うけど全然面白くない。
「ミユ。お前そろそろ帰れ。」
「えー。」
「もう日が変わる。深月(みづき)に送らせるから家までつれてってもらえ。」
深月さんはマスターのこと。
リュウとマスターは高校の同級生らしい。
渋々マスターに連れられバーを出た。