青春のグラジオラス
分からないことだらけではあった。むしろ分かることが何一つとしてなかった。どういう経緯があって僕は今ここにいるのか、謎である。
そもそもこの不自然な空間そのものが謎である。たった一つの椅子に対して映画用のスクリーン。周りはどこまでも白い部屋で、暗がりの映画館とは対照的だ。壁も天井も近いのか遠いのか分からない。
スクリーンに近づいてみる。慎重に手を伸ばして触れてみる。大きさのせいか、案外重みがあって揺らすのは難しそうだった。ひょっとしたらどこかが固定されているのかもしれない。それを確認するほど僕の興味はスクリーンに向いていなかったので、特に何をするわけでもないけれど。
さて、改めてどうしたものか。漫画だとか小説の世界だったらきっと、異世界とかゲームの中とか過去とかに飛ばされてそこから物語が展開していくのだと思うけれど、僕には物語を動かすことができないみたいだ。何せこんなわけの分からない空間に飛ばされてしまったのだ。僕にどうしろというんだ。
「思ってたよりも反応が薄いにゃ」
そもそもこの不自然な空間そのものが謎である。たった一つの椅子に対して映画用のスクリーン。周りはどこまでも白い部屋で、暗がりの映画館とは対照的だ。壁も天井も近いのか遠いのか分からない。
スクリーンに近づいてみる。慎重に手を伸ばして触れてみる。大きさのせいか、案外重みがあって揺らすのは難しそうだった。ひょっとしたらどこかが固定されているのかもしれない。それを確認するほど僕の興味はスクリーンに向いていなかったので、特に何をするわけでもないけれど。
さて、改めてどうしたものか。漫画だとか小説の世界だったらきっと、異世界とかゲームの中とか過去とかに飛ばされてそこから物語が展開していくのだと思うけれど、僕には物語を動かすことができないみたいだ。何せこんなわけの分からない空間に飛ばされてしまったのだ。僕にどうしろというんだ。
「思ってたよりも反応が薄いにゃ」