青春のグラジオラス
 葛城奏は今話題沸騰中の作家だ。下は「かなで」ではなく「そう」と読むらしい。公式では男性とされているけど、個人的には女性説を推している。

 敢えて「そう」と読むことで男と思わせているんじゃないかと勝手に考えている。そうするなんてはっきりとした理由はよく分からないけれど、彗星のごとく現れたミステリアスな作家ってだけで十分な存在感なはずだ。

 加えて性別不詳ともなればプラスして、否、相乗効果で世間が注目するに決まっている。人間は元来、謎があれば追究したくなるような生き物だ。誰もが目を向けるのも頷ける。

 それが葛城奏という一人の作家を世間が持ち上げ、トピックとして取り上げる要因だ。彼女(かどうかは分からないが)自身もそれを狙ってやっていることなのかもしれない。
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