うっせえよ!
「というわけで、会議は一時休憩……いや、違うわね……。一時休戦ってことで、こうしてコーヒーブレイクを楽しんでるわけなのだけれど……。」
編集長の目が私の顔に鋭く刺さる。
「何かしら? 邪魔しに来たのなら殺すわよ?」
「ンな物騒な!」
「それくらい私は疲れてるの。デビュー当初から手塩に掛けて育てた可愛い可愛い大木りんちゃんのおかげでね。」
それくらい可愛がってる私に「殺す」なんて言うかね、普通。
「用がないようっ。なら、とっとと出てってくれるかしら? 邪魔なの。」
「用がないのに、編集長のデスクに来ると思いますか?」
「あら? どうしてあなたのクソッ! 短編小説の感想を聞きにきただけじゃないの?」
「私もそこまで浅はかで愚かではありませんよ。仮にも4年は作家やってますし。」
「じゃあ何?」
私は、呆れ顔の編集長の前に、クラフトパッカーを掲げた。
「それは?」
「原稿です。」