うっせえよ!
結局、ボリューミーで綺麗な食事は、ほとんど味がしなかった。
料理長自ら外まで出てきて頭を下げるほど、いいお店だったのに、本当に残念。
逆にこっちが頭を下げたくなった。「すみません、空気壊しちゃって。」と。
タクシーを待っている間、誠司さんはトイレへ行き、お義父さんお義母さんは夜道を散歩したいと言い出し、私とクソアマと二人っきりになった。
「ねえ、おばさん。」
誰がおばさんだ!
しかし、大人の余裕を見せて、笑顔で、
「何かしら? お嬢ちゃん。」
と小馬鹿にしてやった。
ムッとした顔をするところを見ると、やっぱり子供だ。