うっせえよ!
「いいじゃない。決めてないっていうから、決めてあげたんじゃない。それに、ちょうどその日はりんちゃん、あなたの誕生日でしょ?」
「まあ、そうですけど……私たち的にはもう少し落ち着いてからがいいかなって……。」
「そんな流暢なことでいいと思ってるの!? あのまことちゃんよ? すぐにでも結婚を決めないと他の女のところに行っちゃうわよ?」
あ、それはあり得る。
「いいわね? 挙式は10月21日金曜日。仲人は私。はい、決定~♪」
もう何も言い返せなかった。きっと誠司さんも私と同じ立場だったら、そうなると思う。
「にしてもまさか本当にあなたがまことちゃんと結婚するとはねえ……。」
「な、なんですか?」
「いや、ね? りんちゃんが24歳でまことちゃんが28歳でしょ? これでタラちゃんでもいれば、フグタ家じゃない。あ! まさか結婚の決め手って……。」
「できてません!」