うっせえよ!
家を出る前に誠司さんは言った。
「りんがおばあちゃんになっても、私って愛されてるなって思うくらい、俺は愛し続けるよ。」
そう約束してくれた。
きっとそんな約束、長い夫婦生活のどこかで忘れてしまうんだろうなと思う。
結局、キャバクラなんかに行ったりなんかして、喧嘩になるんだろうなと思う。
でも、それでいい。
そうやって、言いたいこと言いあって、喧嘩しあって、仲直りして。
愛の形。
ハートの上の部分が少し欠けているように見えるのは、きっとそういうことを表しているからなんだろうなと思う。