刺激の強すぎたお持ちかえり 【完】
あまりの出来事に、自分じゃ、
どんな顔をしていたのかは分からない。

なのに、
隣にいる成嶋は

終始楽しい物でも見るように話を続けた。



「いや?もちろん初めから
そんな事考えてた訳でじゃないけどね。

君は思っていたより、面白いし、料理も出来る。
しかも可愛いらしい(笑)

でも、
無職で家なし。

ほら。
男としてはなかなか、
助けてあげたくなる状況じゃないか?


知ってるかわからないが、
無職がそれなりの家を借りるのは大変だしね。

だから、職が決まるまでここにいれば
いいんじゃないかなと。」



……。


なんなの。

いきなりそんな
穏やかに。

さっきまでは
そんなのに

騙されないって。


そう
言ってた自分が……

こんな言葉で。

こんな

怪しい、

そして明らかに危ない提案に……


心が、揺らぐ。
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