刺激の強すぎたお持ちかえり 【完】
「ちなみにそれは?言ってんの?
その、私はって、やつ。」

「は!?言わないし!!
そんな、別れるのに、めんどくさそうな子とか。」


「別れるって……。結婚すんでしょ?」


「……あー。でも、
さっきも言ったけど、わかんないじゃん。」


そう。
あの時は本気だったかもしれないが、
時間が経てば、

成嶋だって、
落ち着くだろう。

それでなくても、
あっちは仕事忙しいし。

私の事なんて、
そのうち……
どうでも良くなるのかもしれない……。


「なるほどね。ちなみに桜、ずっと寮にいたの?」


「いや、時間もあったし、夕食は作りにいってたりしたよー。でも、あっち仕事だし疲れてるだろうから、そのまま会わず、寮帰ってきてたけど?」



さすがにもう、
再就職も決まって、

寮に戻っても、そこまで気まずい思いもしてないし

それに平日は、皆仕事で、
早めに帰宅すれば、誰と会う心配も無いわけだしね。


ただ、とりあえず早く出ないと行けないのは変わらないので、
来週には、マンションの契約をする予定でいる。
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