あかすぎる、恋に。
「んでさ、さっき来るとき・・・・・お前
元気なかっただろ?」
その言葉にドキリとする。
唄鳥君に告白されていた、なんて言えないし。
「な・・・・何でもないよ?」
「ふぅん・・・・ま、何でもいいけどさ
あんま無理すんなよ」
はたまたドキリとする。
「無理なんかしてないよ?」
誰かとこんな会話、していた気がする。
誰だったっけ、とか。
呑気なこと考えてると、遼真はしゃがんで私の
目線と同じになる。
「・・・・・・なに?」
「・・・・・俺さ、もう無理なんだよ」
え?
「好きな人が、傷ついてボロボロになるの」
そう言って、遼真の顔がアップにうつる。
唇にやわらかい感触が伝わってきて、頭の中は
フリーズ状態。
チュッと、吸い付くような音を立てながら
ゆっくりと離れていく。
ことの出来事に頭が追い付けず、顔が
真っ赤になるのには時間がかかった。
遼真は夕日に当たったんじゃないかって
ほど真っ赤だ。