あかすぎる、恋に。


「いいかげんにしろよ、お前。
もういいからさ・・・・もういいから
そういうの」


そういうのって?

莉雨の恋を応援すること?

「遼真は私のこと・・・・・どう思ってるの?」


私は彼が今、私に抱いている感情が
分からなかった。


ただの幼馴染。・・・・それだけだと
思っていたのに、分からなくなる。


だからはっきりと伝えてほしい。

そうすれば、私がこれからするべきことが
分かるような気がするから。



「俺は・・・・・」

遼真は真っ赤になりながらも私を正面から
見てくれている。


「俺は・・・・・・・っ」

「遼真君・・・・・?」

不意に後ろからそう呼ぶ声がした。

私と遼真はハッと後ろを振り向くと
動揺している莉雨が立っていた。



「莉・・・・莉雨・・・・」

「沢良宜さん・・・・・・」

莉雨は完全に目を泳がせている。

「あ・・・二人とも話し中だった?ごめん
・・・・えっと、出直そうか?」


「いいよ、そろそろで授業終わるんだろ?
分かった。・・・・・じゃあ」


遼真は私の方を申し訳なさそうに向いて
そう言い、莉雨と一緒に行く。


私は少し安心したような残念なような。

・・・・・でも、じゃあ・・・。

さっきのキスは一体なんだったの?









< 116 / 194 >

この作品をシェア

pagetop