あかすぎる、恋に。
「いや、何で入ってこれるの!?合鍵を
持ってないよね!?」
「彩のお母さんが留守お願いって頼まれた。」
お母さん・・・・
仮にも私、女の子だよねっ!?
「遼真さ・・・・さっきの体育で」
「・・・・・・悪かったよ」
へっ!?
何で謝るの?
「何で謝るの?」
「だってお前・・・・・嫌だったろ?」
嫌?私が?
「私は別に嫌なんかじゃないよ?ただ
ビックリしただけ」
そう言うと、みるみるうちに真っ赤に
なっていく遼真。
あ、遼真の顔ね。
「おまっ、それって・・・・あのなぁ」
呆れたような焦ってるような、そんな表情で
何考えてるのかよく分かんない。
「それで、何だったの?」
「は?」
私の質問に意味が分からないと怪訝そうに
こっちを見返してくる。
「体育の時、言いかけたでしょ?」
「あ・・・・・・」
忘れたわけじゃないでしょ?
と、目で必死に訴えてみるが、あんまり
反応がないので待つことにした。