あかすぎる、恋に。

「うん、でももう答えは出てるから」

「え?」

もう答えが出てることにびっくりしたのか、
マヌケな声を上げた遼真。


目も点だ。


「だから、答えが出てる!答え?アンサー?」
「どっちでもいい」


ぴしゃりと言ったぞコイツ。

「だからね、私・・・今日中にもう言おうと
思ってるの。朝もメール打ったし。」


「そっか・・・・自分が後悔しないんなら
良いんじゃね?」


そう言ってニコリと笑う遼真はいつもとの
ギャップがあり、私の心にクリティカル
ヒットする。


「これが世で言うギャップ萌え・・・
と言うモノなのか・・・」


「何ぶつぶつ言ってんだ、行くぞ」

そう言って早歩きで歩いた遼真を数歩遅れて
追いつこうと自然に早足になる。


・・・・・学校に着いたら切り出さなきゃ。


唄鳥君に言うのはとても緊張するし、とても
言い出しにくい。


だけど言わなくちゃ。


険しい顔をしていたのか、遼真が顔を覗き込む。

「彩?」

「遼真?・・・・どうしたの?」
「怖い顔してたから。・・・・ホント、無理
しなくていいからな?」


私はその優しさに感動しながらも、笑顔で
返した。

「ううん、大丈夫!」






< 125 / 194 >

この作品をシェア

pagetop