あかすぎる、恋に。
「莉雨さ、午後は仕事?」
「んー、まぁそうなるね。」

ちょっと残念。
せっかくだから演劇を見てほしかったのに。

そう思っていたのが顔に出たのか、
「演劇、見に来てほしかった?」
と尋ねてくる。


「あ、そりゃあまあね。結構これでも私、
頑張ったから。」

そう胸を張った。

そんな私を見て、莉雨は少し考えながら
よし、と言って私の方へ体を向ける。

「じゃあ、少しだけだけど見に来るよ」

「え?・・・嬉しいけど、クラスが困らない?」

クラスの人までさすがに迷惑かけられないし。

「大丈夫!少し客が減ったところの間に来るし!
それに、私がいなくてもやっていけるし!!」

・・・・・・まぁ、莉雨けっこう無責任っていうか。

でも、その心遣いが嬉しかった。

「ありがと、莉雨!よーし、私頑張る!!」

「おー、その意気!!」


私と莉雨は拳を突き上げた後、別れて私は
舞台のある体育館へと向かった。





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