あかすぎる、恋に。

「ねぇ彩、これお揃いで買わない?」

と、莉雨が見せたのは水色とピンクの
可愛らしいストラップ。

私も見た瞬間、可愛い!と思ってしまうほどの
センスが良いものだった。

「うん!」

そう答えると、にっこりと笑ってレジへと
向かった。

莉雨がピンクで私が水色だ。

「これ、どこにつける?」

出来ればつけるところも一緒が良かった。
聞いてみると莉雨はう~ん、と悩んで

「通学バックはどう?」
と言ったので、そこにつけようと約束した。

その後は申し訳ないけど、男子のことを
すっかり忘れ30分くらいショッピングに
熱中してた。

うん、ごめんね?

私が男子の存在に気付いたのは一通り
買いたいものが気がすんでからで。

「ごめん、すっかり忘れてたよ。買い物は
大体終わったよ?・・・・って2人とも?」


声を掛けてみると、私に背を向けていた
遼真の唄鳥君はいきなり慌ててた。

あ、主に遼真の方ね?

「な、なんだよ!?」
「いや、買い物が終わったから一言声を
掛けておこうと思って・・・」

その勢いにびっくりして、自然と小声に
なる。



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