あかすぎる、恋に。

知っていて、黙って聞いてくれているのだろうか。

「私も一緒。・・・・いろんなことして、
結局あきらめてばっか・・・・。絶望も
したけど・・・・」


それでも、忘れちゃいけない。
大切な人は、すぐそばにいる。

時にはそのことさえ気付けないけど・・・・・


私は気付けたから。

「自分が楽になる方法、すぐあった。」

「・・・え?」

それは私も、君も簡単にできること。
ほら、息を吸ってみて。

大声で叫べばいい。

「大好きだー!!!」

楽しいこと、嬉しいこと、辛いこと、苦しいこと
本当の気持ちは飲み込まずに出してみて?


そうすれば今よりずっと心が
軽くなるでしょう?

「ありがと、莉雨。」

「え?」

私、お礼をされることなんか何もしてないのに。

そう思っていると、意地悪そうな笑みを
浮かべる唄鳥君。

・・・・・・・・・?

何か嫌な予感が・・・・・。

「だって今の、告白でしょ?」

『大好きだー!!!』

「・・・・あ」

別にそういう意味で言ったわけじゃないんだけど。
違うと訂正しようと思って、唄鳥君の方を
見ると、もう先に行っていた。


「ち、違うから―!!」

これはこれで・・・・なんてね?

私の大絶叫は、真っ赤に染まった夕日にとけた。



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