あかすぎる、恋に。
遼真の方は、また私が凝視していたせいか
その視線に気付いてこっちを向く。
その顔を、今度は見れなかった。
パッと横を向いて彼の顔を見ないようにする。
お願い・・・・早く前を向いて!!!
お願い・・・お願いだから・・・!!
私はギュッと目と固く閉じて、
彼が前を向くのを待つ。
「・・・・・・・・・・・・・・」
しばらくすると、遼真は前を向き再び
ノートを取り始める。
私はホッとして前を向く。
だけど、先生の話を聞く余裕はなかった。
固く閉じた目の隙間から、少しだけ見えた
彼の顔。
何か言いたそうな顔でじっと見つめていた。
僅かに開かれた唇は諦めたかのように
ゆっくりと閉じた。
何を伝えようとしたんだろう・・・・?