あかすぎる、恋に。
「ああ、ちょっと学校に忘れもの。
沢良宜さんは今帰り?」
「うん。ちょっとホームルームが
長引いたんだ。」
私がそう言うと、ああそっか。と納得し
少し首をかしげる遼真君。
「沢良宜さんって、彩と仲良いよね。
今日は一緒に帰ってないの?」
・・・・・・・・・。
私はどうしようと悩んでいると、察したのか
慌てて言葉を重ねる。
「あ、いやいいよ。いつも一緒っていう
わけじゃないもんな。変なこと
聞いてごめん」
そう言って学校の方へ歩き出す遼真君。
私は何か話さないと、と思っていても
何もいい話は思いつかず、衝動的に話す。
「遼真君ってさ!!!」