あかすぎる、恋に。
私は赤く染まってくる教室でうなだれた。
親友には幸せになってほしい。
だけど、この思いはそらせない。
いっそ気づきたくなかった。
気付かないまま、純粋な心で祝福したかった。
ひとりでに黒板の方へと向き、額をあてる。
「・・・・・っく」
ヤバイ。
そう思った頃には涙が止まらなかった。
今まで何気なく自分を奮い立たせて
いたものが、いつの間にか崩れていき、
その分を涙で流れてくる。
つらい、苦しい。
何も言えなかった。
告白すると言った莉雨に対して、必死に
出てきた言葉は、誰でも言える言葉だった。
「うううううぅ!!」
地団駄を踏み、足から崩れ落ちる。
幸い、誰もいないので誰も気づいていない。
だけどその孤独感が、さらに私を
苦しめるものとなっていた。