あかすぎる、恋に。
大切な物

揺れる

【莉雨】
私はしばらくの間、何も考えず
ただ泣きじゃくっている子供の様に
抵抗せず涙を流していた。



だんだんあふれかえっていた気持ちが
徐々にしぼんでいき、しばらくすると
おさまった。



ここで遼真が来てくれれば・・・・・・。

なんて、都合のいいことを考える。

馬鹿か、私。


今になってもまだ、遼真に期待してる
だなんて。


ふと、廊下の方で気配がした。
私は慌てて涙をぬぐって見せる。


「・・・・誰?」


締まっていたドアが徐々に開いていく。

・・・・・遼真じゃないことを祈る。
だけど遼真であってほしい。











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