あかすぎる、恋に。


「先生に見せてもらったんですよ。
ペースが違うと結構めんどいんで。」


サラリと言って、みんなの平均点見たな・・・

私は呆れて何も言えなかった。

「安斎さん・・・彩でいいですよね。」


何とも軽い。
すっごい話題のペースが速かったね。


「彩さ、何で泣いてたんですか?」

ドキッ

いきなりで言葉が詰まった。
やばい、大声で泣いてたのばれてたんだ



真っ赤だった夕日がほとんど沈みかけ、
薄暗くなっている。


私は何と答えようかと悩んでいたら、
先に唄鳥君が口を開いた。




「ま、いいですよ。人には人の事情が
あるみたいですし。」

髪をうっとうしそうに掻き上げ、
私の目をじっと見つめる。





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