あかすぎる、恋に。
「・・・・な、何で・・・・」
何でばれてんの!?
というか何も言ってないよね!?
「んー、勘?ですかね。あ、遼真
来ましたよ。」
あ、ちゃんと来たんだ。
てっきり授業でもふけるんじゃ
ないかって・・・・・
って、やっぱり声かけた方がいいのかな。
でも気まずくなったら嫌だし・・・。
そう思っていたのがばれたのか、
唄鳥君が私の肩に手を置きこそっと
耳打ちする。
「いいんですか?声かけないで。
おはようでも何でも言ってみれば
いいじゃないですか。」
「・・・・・・う、うん・・・」
唄鳥君の圧力に負けて、私は渋々
頷いてしまう。
「・・・・りょ、遼真・・・!」
「おーい、席に着け!ホームルーム
始めるぞ。」
丁度いいタイミングで先生が教室に
入ってきて、声を掛けるチャンスを
失ってしまい呆然と立ち尽くす私。