あかすぎる、恋に。
先生は全然私の気持ちに気付いていないで
「安斎、早く席に着けよ」と言ってくるし。

唄鳥君は哀れんだ目で私を見て苦笑するし。

溜め息をついて席には着いたものの
ぼんやりと外の方を見つめる。


莉雨は本当に告白するのだろうか。

一週間はもう切っているし。
きっと本気なんだろうな。


そう思っていると先生は知らない間に
話しを進めて、唄鳥がようやく学校に
きたことに対して喜んでいるようだった。


ウインクをして唄鳥に合図を
送っているようだが、唄鳥は華麗にスルー。


こういうのはきっとかわすのが上手いんだな。
私とは違うな。

とか、どうでもいいことを考えている。


ふと、なにげなく教室を見回していると
莉雨とばっちり目が合う。


私からも、莉雨からも目が反らせないで
いると、莉雨の口が小さく動く。


もぞもぞと何か言っているが、
私には聞き取れない。








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