あかすぎる、恋に。

携帯電話を持っている手に汗がにじんで
危うく落としそうなる。

「・・・・・な、何が言いたいのか、
わ・・・分かんないよ・・・?」


自分でも声が震えているのが分かるほど
動揺を隠しきれなかった。


「分からないなら教えてあげるよ」


・・・・・・・少し、棘がかかったような声。
そんな声が電話越しに直接聞こえてきて、
思わず肩が震える。


「遼真・・・?なんか変だよ?」

「一人で、泣いてたんだろ?」

「っつ!!!」

声にならないような悲鳴を上げた。

なんで?何で知ってるの!?

そこまでズバリと言われると何も言えなく
なってしまい、ただ黙って次の言葉を
待っている。



それに応えるかのように続けて言う。

「もうやめろよ!いい加減、自分のこと
考えろよ!!何で他人のことばっかり考えて
自分が辛くなるようなまねすんだよ!!」


感情的だった。

普段の学校じゃ、絶対に出さないような
悲鳴みたいな必死の声。


「もっと自分のこと考えていいんだよ!!
じゃないと・・・・お前のこと、誰が
考えるんだよ・・・・!!」


懇願してる。

ただただ私のことを思って、考えて
必死に言葉を紡いでくれている。













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