あかすぎる、恋に。
ひどいほど涙声だったと思う。
でも私は、ただ知らずに出てくる言葉を
口にしていた。
「なのにっ・・・・何も言えないで、勝手に
事が進んじゃって・・・上手く笑えなく
なってきてっ・・・・・」
遼真はただ黙って聞いてくれている。
だから私も話した。
「どんどん苦しくなってきてっ・・・・
誰にも言えなくって、どんどん時間ばっかり
過ぎてきちゃって・・・・っ!!!」
どうしようもなく苦しかった。
でも、私が一人嘆いたって、莉雨を
困らせるだけだ。
そう思ってたら、何も言えなかった。
だけど苦しくなっていく度に話す機会を
失くした自分を恨んで。
そんな風に思う自分のことをまた恨んで。
「・・・・・もう、いいよ」
遼真は子供をあやすような声でそう言った。
優しいその声が私の心に染みる。
「もう、頑張らなくていいからさ、
もう少し自分に正直になっても
いいんじゃないか?」