あかすぎる、恋に。
「ありがとう」
私は遼真に心からそう伝えた。
本心だったし、こんなにも私のことを
考えてくれたのが嬉しかった。
その言葉にホッとしたのか、電話越しに
安堵の空気が読み取れる。
「無理しないように頑張るから。」
「!そうじゃなくて・・・!!」
きっと遼真もこういう返答だとは思っても
いなかったんだろうな。
分かってるけど、ごめんね。
私は莉雨と約束した。
応援するって、言ったから。
簡単には裏切られないし裏切りたくない。
「ありがとう・・・・課題、忘れないでね?
もう夜遅くなるし、じゃあ・・・お休み」
「っ!!彩!!!」
呼んでいる声を聞こえないふりをして切る。
切ったことでピリピリしていた空気が
ふっとやわらぎ、肩を落とす。
・・・・・・ねぇ、遼真。
どうしてそんなに私のことを心配して
くれるの?
ただの幼馴染だから?
だからそんなに優しくしてくれるの?