BORDER LINE
んなわけで、俺は、あまり、朝倉と、タイマンで話したりしなかった。

それに、朝倉は、クラスから浮いているようだった。

朝倉は、あの自己紹介の通り、絵を描くのが好きだったし、ものすんごく上手かった。

絵ぇ描くのが上手い女なんて、転入するや、女子の輪の中心までのし上がりそうなもんだが、

朝倉は、少し違っていた。

昼休み、9歳の少女達が、

ちゃっちい自由帳に、目ん玉のクソでかい、グリングリンのお嬢様系ツインテール女や、白馬の王子様を描いて、

キャッキャと声をあげる中、

朝倉は、異質だった。
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