ange~天使が恋した王子様~
置いてあったチョークで黒板の隅に、小さく文字を書く。
キーンコーンカーンコーン
ガタッ
カンッ
チャイムの音にビックリして私は自分のいすにぶつかってチョークを落とした。
「あっ」
やっちゃった…。
ガラッ
「きゃ!」
ばっと振り返ると…
「…ソウくん?」
「まだいた」
「………へ?」
まだ…?
「さっき、窓から見えたから…」
「え⁉︎見てたの⁉︎」
「ああ、挙動不審だったけど」
最悪……よりにもよってソウくんって……
「練習終わったからまだいるかなって」
「そっか」
わざわざ来てくれたんだ。