ange~天使が恋した王子様~
「はあ⁉︎なんでよ‼︎」
「だって、誘おうと思ったけど、クリスマスって恋人で行くのはわかるけど、私たちは…」
「恋人でしょ‼︎」
私たちは恋人ではない。
そう言おうとした私の言葉を遮ったのは棗の声。
「ねぇ、杏。杏は告白したでしょう?
どんな理由があろうと、どういう状況であったとしても、ソウはそれにいい返事を返したのよ」
「でも…」
それは、私が言ったからだ。
いいんだって。
私のことを思っていなくていいんだって。
「そ、れ、に‼︎
プレゼント、買ったんでしょう?」
「………………いいよ、別に」
「せっかく短期のバイトまでして買ったのに?」
そう、これを買うために少しだけバイトをしてたりする。
「いいの?渡さなくて」
その言葉に私は黙り込んだ。