ange~天使が恋した王子様~

「あら、おかえりなさい」

ドアの音に顔を出したのは紗江さん。


「ただいまです、紗江さん」


「今日は早かったのね」


「やることなくて…」

確かにまだお昼過ぎ。
早いな…

棗はデート。
ソウくんは部活。

やることないのは事実だ。


「今日の夜はどうするの?」


「あー特に予定ないです」

高校2年生にもなってクリスマスの予定ないって…

我ながら、悲しすぎる…

はっ、思わず笑ってしまった。


「杏?」


「あ、なんでもないです。着替えてきますね」

首を傾げた紗江さんに言って自分の部屋に行った。
< 221 / 484 >

この作品をシェア

pagetop