ange~天使が恋した王子様~
『ねぇ、杏。杏たちは私から見たら十分恋人に見えるよ?』
『んじゃー杏、またな』
恋人じゃない。
恋人に見えても、両想いにはなれない。
そんなこと、わかってる。
わかってるけど……
「………キツイな、」
この想いに、終わりはある……?
着替えた私はバフンッとベッドに倒れこんだ。
朝開けた窓からの風がやけに寒く感じた。
あ、閉めなくちゃ…風邪ひいちゃう…
でも、今は少しだけ…
私はそのまま吸い込まれるように暗い世界に潜っていった。