ange~天使が恋した王子様~

「俺、クリスマスいっしょに過ごすとか、考えなくて。

別になんも考えなかったんだ。
杏はそういう話しないし。
杏もそうなんだと思ってた。

クリスマスに特別一緒にいる意味とか、考えなかった。

で、普通に部活してた」


「うん」

知ってた。

全部。

一緒に過ごすこと、考えてなかったとかそういうんじゃなくて、思いつくこともなかったんだ。


「そしたら、谷山に怒られた」


「…………棗に?」


「ん、」

ソウくんはコクリと頷いた。
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